はい、戦いで勝つためにはどうしたらいいか、ということですがその前にまずこちらを確認しておかなければなりません。そうです、戦いはすべてゲームなのです。ゲームとは数学の複雑系の一分野のゲーム理論でいうゲーム性を持った形式のひとつで、世の中のものはほとんどすべてがゲームなのです。ゲーム性というものはゲームにそれぞれ自然発生的に発生するもので、ゲームが駆け引きや取引で成り立っていることの所以です。まぁ、簡単にいうと「ゲームっぽい」ということなのですが、ゲーム理論の本を2,3読んでいけば分かることでしょう。なのでここでは詳しい説明は省きます。
さて、ゲームについてはざっと説明してきましたが、戦いで勝つためにはどうしたらいいか、ということですがこれは単純にいうと、「相対的有利に立てばよい」ということなのです。ゲームとは、ゲーム形式ですから必ずといっていいほど両者がやりあって最終的にはどちらも疲労困憊するまでいきます。となると、最初の一手が肝心で最初の一手、二手さえ誤らなければゲームでは大抵勝てるものなのです。ちなみに、ゲームでは最初の一手、二手、三手ぐらいで相手の方向性を決め自らでゲームを引っ張って主導権を握るため、あらゆるゲーム的手段を取ります。これがゲームは駆け引きや取引だという所以で、ゲームでは基本的に最初の一手、二手、三手でゲームの方向性を決めるためにありとあらゆるゲーム的行動を取るわけです。といっても、基本的にゲームではそのゲームで取るべき行動はある程度は決まっていますから、まずゲームに入る前にそれがどんなゲームなのか、何をしたらいいのかをまず確認してからゲームに挑むことになります。ちなみに、この最初のアセスメントが重要でこれをやっておけばどんなゲームかも分かるしどんな方針で行けばいいかも分かるのでゲームで相対的有利に立てる、というわけです。ちなみに、最初の二、三手でゲーム的行動を取る、と書きましたがゲーム的行動というのはそもそもゲームで相手に自分の行動を見せることによって相手のその後の行動を誘導するためのもので、その後の展開を有利にするためのもの、なのです。先にも書いたようにゲームで取るべき行動はある程度は決まっており、ゲーム的行動で相手の方向性を決めることができれば当然ゲームでは主導権を握ることができますから、ゲームとは最初の一手、二手、三手でゲーム的行動を取ってそれによって相手のゲーム性や行動を誘導しゲームを有利に導くもの、と覚えておけばよいでしょう。特に、有利にゲームを導くというのはこの稿の最初に書いた通りゲームにおいてはすごく重要なことですから、よく覚えておくとよいでしょう。ゲームで主導権を握るにはゲームを有利に導けばいいですからそのためにはまずゲーム的行動を取ってゲームにおいて優位に立つわけです。ちなみに、この理由は前にも書いた通りゲームではお互いやりあうとどちらも消耗しきってしまうことは分かっていますから、全体を万全に運ぶためにもゲームではどちらも最初の二、三手で勝負をつけようとするのです。ゲームに熟達したものであれば熟達したものであるほど、ゲームというものは最初の一手か二手でもう勝負が決まってしまうものですから、最初にどんな方向性でいくか、どんな方針でいくのかをまずゲームに入る前に確認しておいて、それから万全の状態でゲームに入る必要があるのです。ちなみに、歴史の戦いにおいてよく奇襲などで敵軍勢に大打撃を与えてそれで大差をひっくり返す、といったような局面をよく見かけますが、あれは奇襲そのものがそのまま成功した、というよりももともとゲーム的には奇襲を仕掛ける側が圧倒的に有利に立っていて、相手がそのことに気付かなかったために起こる、成功するものなのです。なので最初から大差が明らかな敵相手に奇襲をしてもしょうがありませんし、逆に実は有利ではなく不利に立っていることに気付かないからこそ赤壁の戦いや桶狭間の戦いみたいなことになってしまうのです。戦いにおいては、まず自分がどんな立場に立っているのかをよく確認しておくことが重要で、その事前の確認こそが戦いの成否を分けてしまう、のです。実際、戦いにおいては命がけですから、まずその味方の将兵の命を守る観点からも、事前に十分確認した上で万全に物事を運ぶ姿勢が重要になってきます。戦いにおいて命がけなのはもう古いのかもしれませんが、ゲームでは基本的に負けたら終わり、なのでやはり命がけとほぼ同等であることにはなんら変わりありません。いや、むしろゲームでそうやって命がけになることをシミュレートできる時代になったのですから、やはりゲームは真剣に取り組むべきもの、と言わざるを得ません。それと、これは忘れてはいけないことですが、ゲームではあまり本気になりすぎず、たまには落ち着いて全体を見渡すことも重要です。ゲームというものは、大抵は自分の見ていないところで動くものですから、冷静に全体を見渡す癖がついていないとゲームの重要な転機大局の変化を見逃す、ということになってしまいます。ゲームで重要なのはまず全体を見渡すことで、その冷静さが味方の運命を決めるのです。よく戦いで勢いだけで行ってしまう人を見かけますがゲーム性を無視して勢いだけでいっても犬死することは見えていますから、戦いというのはまず全体を見渡すこと、それから全体の運用性が重要になってくるのです。装備や兵器においても攻撃力や防御力といった見かけだけの性能よりも、全体での使いやすさ、運用性の値が一番重要になってくるのです。言い換えるならば、ユーティリティといったところでしょうか。全体での運用性こそが、戦いというか大局のさなかで味方の優勢、不利を決めるのです。使いにくい装備や兵器は最初から使いにくいですし、使いやすい兵器・装備なら逆に全体の中で相対的優位に立つことも可能になるのです。使いにくい味方についても同様で、ゲームの中においてはまず全員がある程度の同じ一定の方向を向いている必要があります。ゲームとはそういうものでゲームがゲーム形式という一定の形式である所以なのです。まぁこれの説明についてはこれくらいにしておきますがゲームとはほんの小さな動きからほんの一将兵の動きまでとても小さなことで大局がひっくり返ってしまうものなのです。ゲームにおいてはまずメンタリティが重要になる。このことを覚えておけば、百戦危うからず、でしょうね。
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