2015年06月26日

交易と後背地の生産品

はい、今回は簡単にまとめます。交易と、後背地の生産品、です。というのも交易やその類でのゲームでは交易港、つまり港で売り作られているものに目が行きがちです。しかし、例えばアムステルダムの鉄材など、後背地に生産品の産業がある場合は、なかなか普段のゲームでは目につきません。大航海時代の場合だと、よく鉄材は上がっているのに鉄鉱石は低い、なんてこともありますから、その場合は港の後背地に鉄鉱石の供給元あるいは鉄材の生産拠点があって、例えばハンブルクなどから入ってくる鉄鉱石の相場とは釣り合わない場合も多いのです。アムステルダムでは、鉄鉱石よりも銅鉱石の相場が良いことが多いですが、それは銅鉱石の供給元が近くにないからで、鉄材があったとしても原料の供給元はリンブルグやリエージュなど内陸にあったりしますから、結局は外から入ってくる鉄鉱石とは何の因果関係もない、のです。対して、銅鉱石は近くにメインの供給元がありませんから、平均の相場は高くなりやすい、のです。例え、港で銅加工品が売られていなかったとしても、それはメインの原料供給地が近くにないからで、その場合でも銅鉱石の相場は高くなりやすい傾向にあるといえます。鉄鉱石と銅鉱石に関しては以上ですが、もう少し実例を足すならロンドンなど後背地に銅鉱石も鉄鉱石も供給元がある場合、です。この場合は平均の買い取り価格も高くなりやすいですが(加工品が売られているため)奢侈品のだぶつき具合によっては相場が一律で下がります。奢侈品にお金が流れて、金属加工品は生産が伸びない、からですね。対して、貧困時やインフレーション時など生産需要そのものが上がっている場合は、原料の鉱石は軒並み高くなって、逆に普段入ってこない奢侈品の相場は下がります。よく大航海時代(ゲーム)のロンドンで工芸品など奢侈品の相場が落ちていることが多いですが、あれは海外高級品の出入りで過度なインフレーションを繰り返しているためで、貴金属の暴落が起こったセビリアの例とは違って貴金属が十分に供給されないため(入ってくる海外奢侈品に対して十分な貴金属が供給されなければ購買力が維持できない)購買力の山と谷をひたすら繰り返している状態です。そのような場合ですと貴金属や宝石類、美術品の投下がもっとも効果的なのですが、元々イングランドの輸入品といえば砂糖・紅茶・綿花・コーヒー・キャラコ・香辛料ですから、比較的安価なものが多く貴金属の投下に対して十分な見返りがあるとはいえません。一方、モルッカ諸島の香辛料を含め東インド・アジアの富を大量に輸入していたオランダはどうか、というとアムステルダムは世界的な貿易市場ですから、東インドの貿易がなくても交易の中心地です。当然貴金属は集まって来やすいので、投下に対する見返りは多いともいえます。直接的見返りは相場上昇による貴金属そのものの売り上げで、副次的な見返りは貴金属の投下によって金利が動くこと、です。金利が動くと、消費動向も変わるので海外輸入品から奢侈品までありとあらゆるものの相場が動くわけです。だぶつきで動くわけではないので、当然貿易商としては売り時になります。市場に十分な量の貴金属が供給されないと、相場は動かない、のです。
この稿の文章をまとめると、特にゲームなどの場合だと交易港の後背地の生産品はなかなか見えない、というわけです。港でまとめて売られていたりするので生産があっても並ばないものは見分けられません。メインの産業よりは需要・供給ともに少ないともいえるのですが、潜在的な生産需要は大抵どこかの交易港ならどこでもあるものなので、一概に加工品が売られていないからといって、原料の需要が低いとはいえません。ちなみに、これは一貫していえることですが、加工品が売られている港なら当然その原料は高く売れます。ただ、相場の高い低いとは無関係で、交易港の後背地を含めたトータルの産業として見た場合に、そのノード(交易拠点、中心地)で過不足が起こっているかどうかで相場は上下するわけです。つまり、加工品の原料だけで見ると相場の上下には時期があり、だいたい一年でちょうど2回来ます。つまり、一年で一周するわけです。まぁ、季節風で船の行く方向が決まっているからでもあるのですが、メインの輸入季はだいたい加工品の原料の価格が上がって(主流)、その反対の季節では今度は反対の方向から入ってくる交易品や原料の相場が、上がります(副流)。この時、原料の相場が上がっているときはだいたい同じ方向からの加工品の相場は下がるのですが、反対方向から来た加工品の相場は上がっています。逆に副流では(オスロではロンドン・アムステルダムなどからの交易品)加工品の原材料があった場合その相場は下がっているのです。ですので、根本的に同じ方向からの加工品と同類の原料の相場が同時に上がることはまずあり得ませんが、上がることがあるとすれば貴金属の供給量によって港に金利の差が生じている場合です。この場合は金利の高きから低きへモノを流すことによって差益が生まれます。金利が高い、というのは港の輸出品の値段は下がり、反対にその港の輸入品の値段は上がる、ということですから(銀行・市場側に貴金属や貨幣がたくさんある状態)海外などからの輸入品はどのみち中継交易しても高く売れますし、メインの産業の輸出品はというと、相場が有利に動くのでこれまた儲かります。ちなみに、普通の商人にとっては地元での相場の動きのほうが大きいのです。海外のほうは、というとちゃんと東インド・西インド会社がありますからそれ専用の決済システムもある、でしょう。つまり、貴金属投下の能動的影響は受けない、というわけなのです。この場合も、あくまで影響があるとしたら、副次的な影響なわけです。つまり、貴金属を投下して相場をコントロールする側も、海外輸入品を売り捌いて儲ける側も、すべて同じ銀行側、東インド会社側、といわなくてはなりません。つまり、どこもかしこもコントロールしているところは、一緒なのです。従って、自分らの食えるシェアの範囲で、貿易することが大事になってきます。逆に、会社やギルドに属さない商人は、割を食うと言っていいほかありません。つまり、シェアというものはそういうもので、既存の何かの組織に入らなければ、分を食えない、のです。逆に、既存の上に新しい組織を作れるのならば、それはそれで将来に渡って利益を享受することができるでしょうけどね。しかしながら、どちらの場合もシェアを食い過ぎると、割を食わされるので結局は既存の組織に最初は入ることになります。組織の外でプレイできることがあるとすれば、最初から自分で組織を作った場合、などでしょうね。まぁ話が逸れてしまいましたが、結局は後背地にも目を向けよ、ということなのです。目に見えている世界だけを見ていても、世界は何も変わりません。常に現状を見直し、新たな世界を切り拓いてく姿勢こそ、肝要となります。モノは見方で変わります。見方一つで、この世界の在りようはガラッと変わるのです。
posted by skywalker at 22:14| 愛知 ☔| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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